「湯」と出会う 

「湯」と出会う もくじへ ■トップページへ戻る ■ちかくのお宿を探す 

「時を忘れる露天風呂」 群馬県伊香保町

tel:0279−72−2488


伊香保温泉(群馬県)で、流れる雲を見ながら、ただ、湯を楽しんだ。

露天風呂の管理人、真塩博人さんは、毎朝2時間半かけて露天風呂の掃除をする。
夏は早朝、気持ちのいい仕事であるが、冬は凍てつくような寒さの中での辛い仕事だ。

伊香保といっても温泉街から石段を登りきり、坂道を歩く。静かな山の中に、伊香保の源泉を満喫できる小さな公共の湯「伊香保 露天風呂」がある。

公共の湯といえば、石段の途中、伊香保の温泉街にも子宝の湯として知られる「石段の湯」という風呂があるが、湯の色が違う。「石段の湯」のお湯は、オレンジ色、「伊香保 露天風呂」はクリーム色。
なぜ色が違うのか?
疑問に思って真塩さんに聞いてみる。
「源泉は無色透明なんです。空気に触れ、流れて行くうちに色が変化する。伊香保のお湯は鉄分を多く含んでいるため酸化して茶色になるんです。」
そう「伊香保 露天風呂」は、まさに「できたてほやほや」の湯なのである。

伊香保 露天風呂は、昭和23年にできた。
創業時は男湯も女湯もなく、近くの子供達がプール代わりに遊んでいたが、女性のお客様がふえ、大きな岩風呂が二つに仕切られた。
バブルの頃は土日ともなれば行列が出来た。
時間の流れはまわりの様子を少しずつ変えていったけれど、二千年もの昔から伊香保の湯は一向に変わらない。

温泉はとても清潔で、一度湯につかると世間の喧騒も、時間の流れも、忘れてしまう。
湯につかり、空を見上げて、ぼんやりと、ただ、流れゆく雲を眺めているだけの時間。
聞こえるのは一定のリズムで流れ込む、湯の音だけ。
(こんなにのんびりとした時間を過ごしたのはいつ以来だったろう。)
取材ということも忘れ、ゆったりとしたひとときを過ごした記者である。


Copyright (C) 2002 rre-yado.com Corporation. All Rights Reserved.