| 明治の頃、篠田仙果によって始められた伊香保焼。鉄分の多い伊香保の湯の花を使って作られた焼物である。が、彼の死後それを継承するものはなく、その歴史は僅か6年で幕を閉じる。 ところが、その伊香保焼を復活させようと頑張っている人がいた。
陶芸家の木暮陶句郎(こぐれとうくろう)さんだ。
伊香保に生まれ育ち、子供の頃から焼物に親しんできた彼はある日、「陶磁器百科事典」で伊香保焼の存在を知る。その後、伊香保焼を自分の手で世に出したいと1997年に窯を開く。
さて、その復活には大きな問題があった。実存する作品が一つもないのである。頼りは文献のみ。でも彼は、そんな条件のもと、少しずつ、一歩ずつ自分の感性を頼りに進んでいる。
芸術性が高く、凛とした気品を感じさせる彼の作品の評価は高い。
一心にろくろを回すキーちゃんと
木暮陶句郎さん
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緊張感のある作品に感嘆しながら階段を降りると、そこは陶芸体験ができるという工房。「陶句郎窯」では、陶芸体験コースとして絵付け、てびねり、ロクロの3コースが用意されている。
「よし、やってみよう!」
私は全くの初心者にもかかわらず、無謀にもロクロに挑戦。
ロクロを挟んで先生と向き合う。まずは、先生のお手本。なんとも簡単にお皿が完成。
その間、約2〜3分。
「えっ、そんなに簡単に...。」
さて、次は私。
「あっ、粘土って固い。でも、すべすべして気持ちいい。」
思ったより、力がいる。少し、広がったところで、形を作る。
「広がらない!あっ、今度は、曲がっちゃう!、きゃぁーっ!つぶれるー。」
ロクロは力の入れ加減がとても難しい。
ぐっと、押さえる所と、そーっと扱う所の微妙なバランス感覚が必要となる。
難しいけれど、土に向かって無心になれるし、自分の手先一つで作品の良し悪しが決まってくる。(未経験者はぜひ、体験すべし!)
と、こんな具合で、右往左往しながらも先生のご指導のおかげで、味わいあるお皿(自分で言うのもなんですが。)が3枚も出来ました(^^)

陶句郎さんと参加者の方々 |
作るのは、お皿に限らずお茶碗でも、花入れでもお好み次第。
ちなみに、この時、一緒だった方たちは、「てびねり」で素敵なお皿をつくってました。なんでも、先生の作品を見てほしくなり、買うより自分で作ったほうが安上がりだと思ったからだとか。ちなみに、体験費用は「てびねり3千円」、「ロクロ5千円」、所要時間は1時間程度。
予約なしでもOKなので、まずは工房を覗いてみては。
陶芸家のほかに俳人としての顔を持つ、多才な木暮陶句郎さん。その穏やかな笑顔と芸術家ならではの豊かな感性に、すっかり魅了させられたひと時だった。(すごく贅沢な時間に、しあわせ〜!) |