| 子供の頃、「そりになったブナの木」という絵本を読んだ。ブナは秋にリスの大好物の小さな実をつける木。
「(奥利根水源の森)は広大なブナの森です。」
と地元の人に聞いた時、そんな記憶が頭をよぎった。水上の温泉街から車で約60分の所にその森はある。
ブナの森は、「緑のダム」と呼ばれているくらい保水能力の高い森だ。雨、雪の水分を落ち葉がたっぷり吸収し土に貯える。始めは小さな一滴の水が沢になり、川として里を潤し、大きな流れとなって海へと注がれる。ブナの森は心と体を隅々まで浄化してくれる場所である。
秋になると、ブナは黄金色に輝く。柔らかいイガに包まれた小さな硬い実を落とす。晩秋、葉は黄金色から褐色へと移り変わる。文明の影も音も匂いもない。澄んだ空気と静寂が心を洗ってくれる。遊歩道が完備され誰でも気軽に散策出来る。
また、昨年「バリアフリーロード」も完成した。年配の方も、車椅子の方でも十分に楽しめるはずだ。10月の半ば頃になると寒さの厳しい日があるので、十分な身支度をして出かけよう。 |